キャッシュフロー表を作成しよう!②【FP試験の独学勉強法】

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24-LifeDesign ファイナンシャルプランナー あくのえふぴーです。

今回は前回のお話の続き、サンプルを用いた【キャッシュフロー表】の作成をして、分析・解決・改善提案方法の解説をやっていきたいと思います。

 

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前回は可処分所得の計算方法や、キャッシュフロー表作成の目的や相談者の必要項目の記入方法の確認をしていきましたが、今回はキャッシュフロー表を完成させていきたいと思います。

それではいきましょう!

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キャッシュフロー表作成をはじめよう!

それではライフイベント表作成で使ったサンプルケースをもとに、キャッシュフロー表の作成を始めましょう!

ライフイベント表を作成してみよう!【FP試験の独学勉強法】
ライフイベント表の解説とサンプルを使ったライフイベント表を作成します。

キャッシュフロー表作成の キーポイントおさらい

まず前回のキャッシュフロー表作成のためのキーポイントをおさらいしましょう

・初年度の数値は、前年の実績値を参照する

・家族の年齢は、12月31日時点の満年齢で記入

・収入は可処分所得で記入(昇給率は控えめに計算すること)

・支出は前年の実績値を参照する

・基本生活費、教育費の変動率を記入

・教育費は各年ごとに子供の進学状況を想定して費用を見積もる

おさらいをしたところで次の解説にむかいます。

 

変動率を用いた場合の計算式

キャッシュフロー表では、変動率を用いた場合に使用する計算式があり、これを理解しておきましょう。

①経過年数後の計算:現在の金額×(1+変動率)経過年数

物価変動率や給与の昇給率を使用した場合の計算式はこのようになります。

例:前年の可処分所得が300万円で、昇給率1%の場合の今年の可処分所得は、

300万円×(1+0,01)=303万円

さらに5年後の可処分所得を求める場合は(1+0.01)5乗の数値を電卓で計算することができます。

300万円×(1+0.01)5乗=300万円×1.05101…=315.3030…≒315万円

 

②貯蓄残高の計算:前年の貯蓄残高×(1+運用利率)±その年の年間収支

貯蓄残高を求める計算式はこのようになります。

例:前年の貯蓄残高が600万円で、運用利率が2%、その年の年間収支が50万円の場合の貯蓄残高は、

600万円×(1+0.02)+50万円=662万円

 

キャッシュフロー表で使う計算式

経過年数後の計算:現在の金額×(1+変動率)経過年数

貯蓄残高の計算:前年の貯蓄残高×(1+運用利率)±その年の年間収支

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サンプル:悪乃家のキャッシュフロー表を作成しよう!

ここからはライフイベント表作成で使用したサンプル:悪乃家を使って5年後までのキャッシュフロー表を作成していきます。

①ライフイベント表をもとに年次・家族データ・イベントを記入

・悪乃家の家族データ

氏名 続柄 年齢 職業
悪乃 えふ郎 本人 37 会社員
悪乃 ぴー子 配偶者 32 主婦
悪乃 えふ太 長男

 

・悪乃家のライフイベント

・子供の想定進路:小学校入学時30万円

・家族旅行:3年後に計画、資金予定30万円

・車の購入:2年後に計画、資金予算300万円

 

②収入(可処分所得)と収入合計を記入

えふ郎さんの可処分所得を昇給率2%として計算、ぴー子さんはパートで年100万円の収入がありますが、昇給率は0%として計算するのが一般的です。

・今年度のえふ郎さん給与収入(可処分所得)427万円

次年度以降も昇給率を反映させます。反映させた次年度の可処分所得額は、

次年度の可処分所得額=前年の金額427万円×(1+0.02)≒436万円

 

③支出項目を記入

支出項目は、基本生活費、住居費、教育費、保険料、一時的支出(イベント費用)、その他支出に分けられます。

記入するために今回はサンプルとして金額を提示していますので、ご自分のキャッシュフロー表を作成する場合はご自分の支出額を記入してください。

1、基本生活費:200万円/年(変動率は1%として計算する)

2、住居費:100万円/年(住宅ローン)

3、教育費:サンプルでは小学校入学時30万円、毎年30万円

4、保険料:24万円/年

5、一時的支出:主にライフイベント費用

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④貯蓄残高を算出する

貯蓄残高は、前年度の貯蓄残高に運用利率を適用させた後に、年間収支の差益・差損分を取り込み算出します。

では図表にして見やすくしてみましょう。

【家族構成】

経過年数 西暦 悪乃 えふ郎 悪乃 ぴー子 悪乃 えふ太 家族のイベント
世帯主 配偶者 長男
基準年 2020 37 32 6
1年後 2021 38 33 7 長男小学校入学
2年後 2022 39 34 8 車買い換え
3年後 2023 40 35 9 家族旅行
4年後 2024 41 36 10
5年後 2025 42 37 11

【収入】

経過年数 可処分所得
(世帯主)
可処分所得
(配偶者)
①収入合計
変動率 2% 変動率 無し
基準年 427 100 527
1年後 436 100 536
2年後 444 100 544
3年後 453 100 553
4年後 462 100 562
5年後 471 100 571

【支出】

経過年数 基本生活費 住居費 教育費 保険料 一時的
支出
支出
合計
②年間収支
①-②
貯蓄残高
 変動率 1% 2% 1% 1%
基準年 200 100 24 324 203 603
1年後 202 100 60 24 386 150 759
2年後 204 100 31 24 300 659 -115 651
3年後 206 100 31 24 30 391 162 820
4年後 208 100 32 24 364 198 1026
5年後 210 100 32 24 366 205 1241

見ずらいかもしれませんが図表ができました!

ここからはキャッシュフロー表を分析していきましょう。

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キャッシュフロー表を 分析するポイントは?

キャッシュフロー表を分析する際は、5年や10年、20年後の年間収支と貯蓄残高です。

これらの数字がプラスで、その後も極端な下降線を描いていなければ、このままのペースで生活を続けても大丈夫ということになります。

しかし、収支や貯蓄残高が継続して赤字の場合や、大きな出費を伴うライフイベント費用によって資金不足を起こす問題がある場合です。

もし問題があれば事前に家計の見直しや合理化など改善策、対応策を考えていきましょう。

キャッシュフロー表分析のポイント

①ある年次だけ単発的に収支がマイナス

一時的な原因の場合、通常は家計の合理化や見直しで解決しますが、資産運用についても合わせて検討します。

②断続的に収支がマイナス

例としては子供が2人いる場合に高校、大学進学が重なったときなどです。

収支的には危険信号を発している状況ですので、事前に教育資金の準備を早い段階から検討しましょう。

③継続的に一定期間収支がマイナス

収入と支出が逆転現象を起こしているので、支出を抑える抜本的な改善策が早急に必要です。

まとめ:キャッシュフロー表を作成しよう!②

今回のお話はいかがだったでしょうか?

最後に収支問題があった場合の改善策の考え方のまとめと、FP試験に出題されやすいポイントをお話して終わります。

今回のまとめ

①家計の合理化による改善策

②ライフプランを変更する改善・解決策

③収入アップのため定年後の再就職、配偶者などが働きに出る、など

④積立または貯蓄の取り崩し、あるいはローンを組む

⑤金融商品での運用利率を上げて運用益でカバーする

 

FP試験の出題されやすいポイント

①子供の満年齢についての出題では早生まれの場合進学年齢が変わってくる等の出題がされやすい

②キャッシュフロー表とはどんなものなのか?についての問題が出題されやすいので「将来の収支状況と貯蓄残高の予測」について勉強しておく

③上記の収入グラフの「基準年から赤字部分(試験ではこの部分やいくつかの部分が空欄になっています)の収入額がいくらになっているか?」のような問題が出題されやすいので、変動率を忘れず、電卓を使い計算して答えましょう

④上記の支出グラフの「2年後の赤字部分(試験ではこの部分やいくつかの部分が空欄になっています)の貯蓄残高はいくらか?」のような問題が同じく出題されやすいので、変動率を忘れず、電卓を使い計算して答えましょう

あまり普段の生活では聞きなれないキャッシュフロー表ですが、ファイナンシャルプランナーに相談した場合作成してもらえます。

ですが資格勉強や自分の生活の見直しにもなりますので知識として覚えておくと非常に役に立ちますよ!

次回はこちらからどうぞ

個人のバランスシートを作成しよう!【FP試験の独学勉強法】
個人バランスシートの作成方法や解説をしていきたいと思います。

それでは! あくのえふぴー

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